車到山前必有路

毎月01日更新
変化の激しい上海に住み着いて16年。この間、好奇心が旺盛ではない私もこの国特有の制度、習慣、人間関係などを嫌でも知らされることになりました。ここ数年、中国の発展とともに、日本のマスコミも上海を取材せざるを得なくなり、さまざまな内容のニュースを報道しているようです。その中には、日本のマスコミの言う通りの「中国」もあれば、そうではないと思われるような「中国」もあります。本当の上海を知ってほしいなどという気負いはありません。私の身の回りの些細な出来事をできるだけ加工することなく、素材としてみなさんにお届できればと思うのみです。楽しんでいただけたら嬉しいです。

All program free.

車到山前必有路 配信一覧

  • 2024/04/01

    これほど威圧的で不快なものだとは 04月号:上海へ戻る航空機内で、その男は片手にカメラを隠し持つように通路を歩き回っていた。カメラは私たち乗客一人ひとりに向けられた。男は3時間のフライト中、少なくとも4回私たち乗客にカメラを向けて回った。監視カメラに文句を言う人はいないように、「安全なフライトのため」、そういわれれば文句は言えないのだろうか。スカイマーシャル(航空機警乗警察官)が威圧的でこれほど不快なものだとは知らなかった。 ポッドキャスト

  • 2024/03/01

    これまで以上に何でもありに 03月号:一斉にネガティブな情報に囲まれ始めた中国。指導者の対応はこれまでのところ、ほとんどが裏目に出るか、奏功していないかのようです。貧すれば鈍すではないけれど、こうした時期、これまで以上に何でもありになってしまうのが独裁主義国家の怖いところ。さらに、貴州省で発生した大規模な山火事を海外の敵対勢力の仕業とする国内SNSでの投稿があったり(日本人の仕業だとする投稿も)、閉塞感や現状への不満が 愛国主義や排外主義をより強化する方向へ 国民を押し流そうとしているようです。このような流れにいったいどのように竿は挿せるのでしょうか。 ポッドキャスト

  • 2024/02/01

    でも、なぜいま? 02月号:昔を懐かしむこと、ありますか。懐かしむ思い出の中身ってどのようなものですか。どんなときに思い出したりするのでしょうか。いまの環境に不満があって? さらに一歩前に進むため? 現状を悲観して? 中国ではこのところ、90年代初頭の上海を舞台にしたドラマ『繁花』が大きなブームを巻き起こしています。かつての上海に思い入れのある私にとっても他人事ではありません。でも、なぜいま? ポッドキャスト

  • 2024/01/01

    冬きたりなば春遠からじ 01月号:"光明論"を中国共産党が叫んでいます。明るく希望のある内容を語れ。否定的な言説は一切許さんと。これまでも社会や人々にプラスのエネルギーを与える語りをせよとは指示されてきました。今回はより具体的です。ネガティブな統計数字は出すな、と言っています。客観的な数字は出すな と言っているのに等しいお達し。国が終わるとは思いませんが、相当厳しい時代を中国が迎えつつあることは明らかです。冬きたりなば春遠からじ、かの国に春はいつ訪れるのやら。 ポッドキャスト

  • 2023/12/01

    発信者への敬意も込めて 12月号:日本をはじめ多くの国が中国共産党の真面目に気付くようになったいま、私の定型の中国あるいは共産党批判は特に新奇なものではなくなっているようです。(もともと新規ではないのかもしれません)そして、私自身も中国社会におけるびっくり事件、出来事には食傷気味です。もちろん、相変わらずおかしいと思ったり、怒りを感じることはいまもなお、あり続けてはいます。でも、今回はある記事に少しだけ触発され、中国にいてまっとうなことを発信している人 の存在をご紹介する気持ちになりました。日本では"あたりまえ的"な考えですが、いまの中国でこういったことを公に問いかけるのはやはり勇気がいります。発信者への敬意も込めて、みなさんにご紹介したいと思います。 ポッドキャスト

  • 2023/11/01

    死は近きにあって遠きもの 11月号:"メメントモリ" この言葉を知ったのは、作家の藤原信也さんの著書ででした。「自分がいつか必ず死ぬことを忘れるな」「死を想え」という意味を持つラテン語だそうです。きれいな響きだなと思いました。死について考えるって難しい。頭に浮かべても、いつも途中で尻切れトンボになって、そのうち別のことへ移ってしまい、結局死はうやむやになってしまいます。それでもこの半年以内の間に3つの死に出会ったことで、いやでも考えざるを得なくなりました。「ほう、じゃ、今度はしっかり考えたんだね?」「いや、実は、やっぱりだめでした」死は近きにあって遠きもの、ですね。 ポッドキャスト

  • 2023/10/01

    訪れるべき場所に 10月号:中国太倉市の墓地で行った義母の納骨の儀は、お坊さんの読経の声を聴くこともないまま、あっという間に終わってしまい、ちょっとさみしい気がしました。日本へ戻ると叔母の葬儀に参列。りんりんと響きわたるお坊さんの読経の声に心を震わされました。読経は霊を鎮め、導くための大事な宗教的な作業です。義母の霊が広大な大地をさまようことなく、訪れるべき場所にたどり着けますように。 ポッドキャスト

  • 2023/09/01

    ある大学教授のモーメンツに対する同じ大学内の男子学生のコメント 09月号:東京電力福島第一原発の放射能汚染処理水の海洋放出をめぐっての中国政府、中国人の対応に関してはいろいろと考えることがありました。たくさんの情報に目を通す中で心強く思ったのが、ある大学教授のモーメンツに対する同じ大学内の男子学生のコメントでした。その教授はモーメンツで、ジャーナリストの江川紹子氏が更新したX(※旧 Twitter)を取り上げていました。SNS上で拡散されて話題になった、中国人旅行客らに向けられた飲食店の看板について江川氏は「新たな中国人排斥でしょう」と指摘し、「日本の利益にも逆行するのでは」と懸念を表しているといいます。飲食店の看板には「中国人へ 当店の食材はすべて福島県産です」と書かれていたそうです。この看板を見た中国人が警察に通報、店主は看板を取り換えたということです。この内容に対してある学生が「というか、まずは1500件にも上る中国からの嫌がらせ電話を(中国政府が)しっかり処罰すべきではないか」とのコメントをアップしました。これに関して、みなさんはどのような感想を持たれますか。 ポッドキャスト

  • 2023/08/01

    今夏の宿題 08月号:1年3か月ぶりの 上海。厳しい暑さだけれど、上海の町を電動自転車で可能な限り駆け回ってみたい。上海の何が変わって、何が変わらなかったのか。自分なりの理解や納得ができればいい。なにも見えなくてもそれはそれで仕方ない。とにかく「曇りなき眼」でもって、もう一度中国の上海をみつめてみる。できれば違和感を感じたい。そしてその違和感の理由をしっかりと自分の言葉でとらえなおしたい。----今夏の宿題。 ポッドキャスト

  • 2023/07/01

    「対等」の意味が分かっているのか 07月号:先日、東京ビッグサイトそばの中国ビザ申請センターへビザ申請に行ってきました。昨年10月に行った時にはガラガラだったのですが、今回は座る場所を探すのにも苦労するほどで、窓口に並ぶ人も長蛇の列でした。いやびっくりしました。日本人に対する2週間のビザなし入国の政策が、中国政府によって一方的に取り消されたためだと思われます。いま中国側は対等の政策を日本側も行うべきである、として、日本が中国人に2週間のビザなし入国を認めない限り、中国側も同政策の復活はないと鼻息を荒げています。対等...。「対等」の意味が分かっているのでしょうか。いまの中国政府とのコミュニケーションは、これまで以上に難しくなっていると思います。 ポッドキャスト

  • 2023/06/01

    他山の石以て玉を攻むべし 06月号:前回は アイス事件。今回は カーペット事件。いずれもSNSへの投稿を発端に愛国心が扇情される事態に。愛国心という言葉には気を許してはいけません。なぜ愛国心が叫ばれているのか、誰が叫んでいるのか、根っこをしっかりと見極める必要があります。"他山の石以て玉を攻むべし" ポッドキャスト

  • 2023/05/01

    中国で繰り返される外国企業に対する不買運動 05月号:中国で繰り返される、過剰な愛国感情による外国企業に対する不買運動。この愛国感情は 極度のコンプレックスと表裏一体 であることは明らか。「彼らはわれわれを差別した」と怒りを爆発させているが、よくよく観察してみれば、差別しているのはまさに自分たちではないのか。道理が通じない、ものが見えない人間たちの怖さがそこにあります。 ポッドキャスト

  • 2023/04/01

    おごれる人も久しからず 04月号:上海のロックダウン開始から1年が過ぎました。哀しいことに当時の思いや感情を皮膚感覚として細かく呼び覚ますことは難しくなっています。それでも、ロックダウン時の不安、恐怖、怒りなどは記憶として確かに残っています。無思考社会が不条理によって破壊されたのでした。その爪痕はいまは見えにくいかもしれないけれど、これからさまざまなシーンで現れるはずです。"おごれる人も久しからず"平家物語の世界は日本だけの話ではないはずです。 ポッドキャスト

  • 2023/03/01

    留学生活のまとめ 03月号:いまの中国人留学生は何を求めて日本に来るのだろう。答えは分かり切っているようで、そうでもない。帰国間際の学生2人に、留学生活をまとめてもらった。 ポッドキャスト

  • 2023/02/01

    爆買い 02月号:"爆買い" この言葉をマスメディアで目にしたり、耳にすると、非常に不愉快になります。それは、自らなすべき仕事をせず、非常に安易に現状を追認するにとどまって事足れりとするマスメディアの怠惰な利己主義的精神を垣間見るからです。そのことについて、今回はお話します。 ポッドキャスト

  • 2023/01/01

    幸多き一年でありますように 01月号:半世紀を越えて生きてきたこの年になっても、初めての体験ができる貴重な年となった2022年。2023年も、振り返れば貴重な年になるのでしょうが、なにはともあれ健康であれたらと思います。できれば上海と日本の間を好きなときに自由に行き来できれば、なお嬉しいです。みなさんにとっても幸多き一年でありますように。今年もどうぞよろしくお願いします。 ポッドキャスト

  • 2022/12/01

    仕方がないですは過去の話し 12月号:中国の学生たちが白紙を手に、政権批判。ロシアでも見られた光景だったように記憶しています。でもロシアでは白紙を見えるように持っているだけで警官に拘束されていました。それも荒々しく、尊厳を踏みにじるように。しばらく前に学生と話をしたときには、「仕方がないです。私たちには何もできませんから」と言っていたのに、ものすごい変わり様です。そうなんです。授業で書いてもらった学生のエッセイも、ゼロコロナ対策を批判的に 書いたものが非常に多かったのです。微かな地殻変動を感じます。地震に変わるのか、それとも...。学生たちに犠牲者が出ませんように。 ポッドキャスト

  • 2022/11/01

    味覚ってローカルな文化 11月号:最近続けて中国人の学生、元学生と中華料理を食べに行きました。①店員、料理人はすべて中国人だけど、客層は9割が日本人客の店。②店員、料理人はすべて中国人で、客層もほぼ10割が中国人客の店。 という環境の3軒で中華料理を食べました。①は東北料理、②は上海料理と四川料理でした。さて、この中で学生が本場の味ではないといったのはどの店だったでしょうか。......って、そんなのわかるわけありませんよね。味覚って、実際には結構いい加減なものだったりします。絶対視する人もいるようですが、味覚ってローカルな文化ですよね。 ポッドキャスト

  • 2022/10/01

    古巣以外での授業 蓋を開けてみてどうだったか 10月号:今学期から古巣以外で授業を始めました。毎回のことですが、新しい学生達との出会い、特に授業という形での出会いは手に汗をかくほど緊張します。どんな発想の子がいるんだろう、どんな考え方と出会えるのだろう、そんな期待を持って授業に臨みます。蓋を開けてみてどうだったか。よろしければ、ご視聴ください。 ポッドキャスト

  • 2022/09/01

    だからこそ嘘はつきたくないと思う 09月号:嘘をついてばれたときの恥ずかしさは誰もが経験しているはず。首下あたりから一瞬でカーッと熱がのぼってくるあの感覚は嫌なものです。だからこそ、嘘はつきたくないと思う。嘘をつくことは良くないことですよね。そう教えられるし、そうだと信じてもきました。でも、最近目にすることの中にはそうした言説が全否定されるようなものが多々ある。特定の個人が云々というのではない、もっと根の深い問題がそこには横たわっている。少し気になったことを取り上げました。 ポッドキャスト

  • 2022/08/01

    国民性や民族性 08月号:例えば、日本人はマジメだなどと聞くと「いや、そうじゃない人もいるよ」というコメントをつい言いたくなります。国民性や民族性などへの言及の際大きく括らざるを得ないため当てはまらない部分は当然出てきます。では、私たちはこの 国民性や民族性 をいかに理解し、把握すればいいのでしょうか。上海に住み始めてから断続的に考えてきた問いです。 ポッドキャスト

  • 2022/07/01

    くもりなき眼でしっかりと 07月号:上海は中国でもっとも文明度の高い町。上海は中国ではないと嘯く上海人は少なくありません。その上海がロックダウンを通じて、結局は中国の一部でしかなかったという当たり前の事実を知らしめてくれました。けっして中国に幻想を抱いてはいけない。くもりなき眼でしっかりと見つめなければなりません。難しいことだけれど。 ポッドキャスト

  • 2022/06/01

    さようなら、上海 06月号:文明都市が壊されてゆく有様を直に見るという経験はもう二度とないだろうという意味では貴重ですが、直接にはしたくない体験です。形あるものは壊れるのが世の常ですが、時間をかけて築き上げられてきたものが、あれよあれよという間に、人為的かつ破廉恥に破壊されていくのを見るのはなんとも複雑な心境になります。さようなら、上海。 ポッドキャスト

  • 2022/05/01

    汚され 壊され 貶められた上海 05月号:上海よ! お前もか! 想像力の欠片もない一人の人間の傲慢さと欲望のために汚され、壊され、貶められた上海。先人がどのような思いや労苦で築き上げてきたか、あなたは知らないのだろう。歴史を学ばない者よ。あなたはかならずや歴史によって報いを受けるだろう。そして。逃がれられる人は幸せだけど、逃げることすらゆるされない人はどうすればいいというのか。 ポッドキャスト

  • 2022/04/01

    どこへ向かっているのか 04月号:上海、おまえもか!先月末から4月初頭にかけての6日間、上海は実質的にロックダウンされました。上海での厳しいゼロコロナ対策は2月末から始まっていました。市の北西にある嘉定区でオミクロン株のコロナ感染者が見つかってからです。この間、1か月以上にわたり、市民は不便を強いられ、何度もPCR検査を受けさせられ、食料の奪い合いすら経験させられました。3月4日から私も大学内で14日間の隔離を強制されました。今回の自身の経験や見聞から言えるのは、ゼロコロナ対策の特徴は、科学的根拠がまったくないということです。これは国内外の医学博士や公共衛生学の研究者も指摘していることです。まるで何かに取りつかれたように共産党はゼロ、ゼロ...と、念仏を唱えているばかりです。念仏を唱えているだけならいいのですが、実際にとばっちりを受ける市民はたまったものではありません。科学強国を目指していたのではなかったのか。この国はいったいどこへ向かっているのでしょうか。 ポッドキャスト

  • 2022/03/01

    この実験が意味するのは 03月号:アメリカのある研究者の実験です。子どもと猿を一緒に生活させました。【問い】猿と子どもの関係はどうなったでしょうか。①猿が人間化した。②子どもが猿化した。〈ヒント〉研究者は途中で実験を止めたそうです。この実験が意味するのはどんなことでしょうか。理性的にコミュニケーションができない相手と私たちはどのように付き合うべきなのでしょうか。いま、日々、考えています。 ポッドキャスト

  • 2022/02/01

    ある恣意をもって作り出されたものだとしたら? 02月号:GDP、出生数、災害による死者数、......世の中ではいろいろな数字、データが発表されています。私たちはそれを正しいもの、信頼できるものとして、それらを基礎に考え方や見方を構築していきます。でも、それらの数字、データがある恣意をもって作り出されたものだとしたら? ポッドキャスト

  • 2022/01/01

    私たちはどこにむかっているのでしょう 01月号:以前、中国で流行っているとしてある表現をご紹介しました。"今年はこれまでの10年で最悪の一年だった。そして今後10年で最良の一年となるだろう。"当時は半信半疑で聞いていましたが、この言葉はいま、実現化にむかって疾走しているかに見えます。地下鉄や飛行場などで英語表記をやめた公共施設も出てきていて、この社会はひどく内向きになっています。何かあれば愛国を持ち出し、中国人をバカにしていると数に物を言わせて相手を黙らせようとしています。SNSを見ていると、1960年代に起こった不幸な出来事が再来しそうな雰囲気すらあります。信じられないことがいま起こりかけている、そんな危惧が日々強まっています。私たちはどこにむかっているのでしょう。 ポッドキャスト

  • 2021/12/01

    魚屋夫婦との会話 12月号:空気が薄くなっていくような心もとない感覚。見えないサランラップで覆われてしまったような閉塞感。オーウェルの「1984年」の世界とはこんな感じなのかもしれません。まさか小説世界がリアルに体感できるとは。...でも、そんな不安と息苦しさを多少なりとも和らげてくれたのは魚屋夫婦との会話でした。かつては上海のよさを感じることがありました。こちらに移り住んできた頃のことです。「ありました」ではなく、「あります」なのかな。少しでも、そんなよさに気づきたい。気づけたら、いいなあ。 ポッドキャスト

  • 2021/11/01

    批判のための批判ではない批判は... 11月号:他者を批判するのはたやすい。でも、投げたものは必ず自分の身に返ってきます。大学生の時のバイト先の居酒屋のマスターは呪術ができる人で、天皇家(三笠宮家)ともかかわりがありました。彼がある時こんなことを言いました。「人を呪い殺すことはできる。でもしない。なぜなら、それは自分に返ってくるから」。仏教的な発想ではありますが、でも当時、変に納得しました。いまでも、マスターが言った言葉はその通りだと思っています。それでも、批判のための批判ではない批判は、やはりすべきだと思うのです。批判しなければ生きていることが苦しい人生ならば、批判して、返ってくるものを粛然と受け入れたいと思っています。 ポッドキャスト

  • 2021/10/01

    中国東北地方での電力供給制限について 10月号:本来ならば10月は1週間のゴールデンウィーク、国慶節で、億単位の人が移動するときでもあります。でも、昨年、今年と2連連続で、大移動は小移動に。遠くへの旅行もいいのですが、こんな時には足元の景色をじっくり観察するのもいいと思います。今回は中国の東北地方での電力供給制限についてのお話です。 ポッドキャスト

  • 2021/09/01

    なぜ中国女子バレーチームが予選敗退したのか 09月号:東京オリンピックを単なる個人的な利益のために利用した政権に腹をたてていました。カネと権力。とんでもなく美味しいんだろうなあ。相当美味しいんでしょうね。こちら中国でも似たようなケースがありました。今回は、なぜ中国女子バレーチームが予選敗退したのかという謎についてご紹介します。 ポッドキャスト

  • 2021/08/01

    人に体質があるように... 08月号:人に体質があるように、会社や国にも体質がある。こちらで大きな災害や事故、事件が起きるたびにそのことを強く感じさせられます。今回は、中国を統治する党を対象 に、その体質について考えたことをお話します。対象を理解するには、相手が何を語っているかではなく、対象相手の体質をつかまえることがなにより肝要です。ここでいう体質とは行動原理、行動パターンと言い換えてもいいかもしれません。 ポッドキャスト

  • 2021/07/01

    言いたいことが言えなかったインタビューについて 07月号:5月、6月と続けてインタビューを受けました。受けて楽しいインタビューとそうでないのと。いずれも貴重な体験ではあるけれど、言いたいことが言えないインタビューは、もう経験したくないなあ。今回は、言いたいことが言えなかったインタビューについて触れました。権力への巻き込まれ というのがどのようにして起こるのかが見て取れるかもしれません。 ポッドキャスト

  • 2021/06/01

    卒業生にインタビューを受けたお話し 06月号:卒業生からのメール有り。教師をやっていて何がうれしいかというと、卒業した学生から連絡をもらったり、卒業生が会いに来てくれたり、といったこと。在学中には知らなかったことを聞いたり、話したり。数は多くないけれど、そういった学生が時々います。とてもありがたいことです。会って、若返りの力、働く力をいただいちゃいます。今回は 卒業生にインタビューを受けた話 です。 ポッドキャスト

  • 2021/05/01

    価値観というのは知識だけではない 05月号:先日、3年生の学生とおしゃべりをしました。久しぶりに学生と1対1でじっくりと話したので、いろんな新しい発見がありました。その会話の中で思ったのは、価値観というのは知識だけではない、ということでした。それは、知識だけではなく、リアルな身体感覚を持つもので、実感できなければ、価値観を理解したとは言えない。知識だけのものならば、それはどこにでも持って行けます。でも、ある国の価値観を自分の国に持って行っても、それは理解できない場合があります。それは、その価値観が"身体感覚に合わない"からです。そのことは発見でもあり、新たな課題にもなりました。学生との会話は刺激になります。 ポッドキャスト

  • 2021/04/01

    桜は単に美しいだけのものではない 04月号:大学の構内や家の近所の公園の桜が咲き誇っています。遠くから見るととても美しく荘厳にすら映ります。梶井基次郎や坂口安吾は桜を単に美しいと見なかったようです。梶井は屍体が埋まっている と書き、安吾は妖しいもの、あるいは 孤独 をそこに見ました。いま私がいるこの場所の状況に通じるものがあるのではないかと思ってしまいました。具体的なエピソードを一つだけですがご紹介しました。よろしければ、どうぞお聴きください。 ポッドキャスト

  • 2021/03/01

    他者を思いやることがなぜできない 03月号:うつうつとした気分なのは、長い休みが終わり仕事が始まるためばかりじゃない。真綿で首を絞められる、という表現とはちょっと違う。梅雨が一年以上続いていて、いつ梅雨が明けるか全くわからないような気分。言いたいことを言いたい相手に言えない不自由さ。言いたいことを言ってはいけないという忖度、自己規制がさらに気持ちを憂鬱にする。そんな感じ。「この先どうなるんだろう」。最近は日に一回は、思っても詮無いことが頭に浮かぶ。なぜ、ある種の人は一歩退いて他者を思いやることができないのか。これもまた考えても詮無いこと。この梅雨はいつまで続くのでしょうか。 ポッドキャスト

  • 2021/02/01

    2021年中国の春節は2月11日 02月号:2021年の中国の春節は2月11日です。公共交通機関の帰省客用運転は1月28日に始まりました。でも、初日28日の電車での帰省客数は例年の3分の1の6万人弱。新型コロナ感染の第二波がじわじわと広がり、政府もできるだけ帰省(移動)しないようにプレッシャーをかけているためです。例年であれば、外地からの出稼ぎ労働者が帰省する春節時期の上海は、まるでゴーストタウンのような様相を呈するのですが、今年は一味違った光景 が見られそうです。窒息しそうな日常の中で、小さな発見や楽しさを 見つけられるといいなあと思います。今回も前回同様、身の回りで起こったことをとっかかりに、考えたことを語ろうと思います。 ポッドキャスト

  • 2021/01/01

    新しき年 年頭にあたって思うこと 01月号:歴史学が専門の大学教授が、しらっと自国の史実を捻じ曲げて解説する。この事実を自身の目で見た時、もうここでは真の学問はできないと悟りました。案の定、この教授はこの国の政府系の新聞やテレビにしばしば顔を出し、"太鼓を叩く" 姿を見せてくれます。別の知人の大学教授はこのご時世にもかかわらず、子息を米国へ留学させます。理由は、「中国の大学では本当の勉強ができないから」。深く頷くしかありません。この国はどこかで誤った道を進み始めてしまったようです。残念ながら、私の知るかつての中国はどんどん失われていっています。 ポッドキャスト

  • 2020/12/01

    とりとめのないことを思いつくままに 12月号:9月の新学期が始まると、息つく暇なく怒涛のように時間が過ぎ去り、気が付くと年末を迎えている、そんな生活リズムを毎年同じように続けてきました。でも、今回は前の学期にオンライン授業で楽をしたためか、オフラインの今学期は喘ぎ気味です。ぜいぜいいってます。それでもやはり対面での授業はいいものだと実感しているのも確かです。何を当たり前なことを、と言われそうですが、どれだけ通信技術や機器が発達しようとも、私たちはやはり膝を突き合わせ、互いの目を見、相手の表情の微妙な変化を察知しながら、相手が何を感じ、何を言おうとしているか懸命に推測し、コミュニケーションをとろうとする動物なんですね。そして、その意思疎通で悩み、喜ぶ。当たり前のことを実感した4か月でした。聴視者のみなさん、今年もお聞きくださり、励ましの言葉をいただき、ありがとうございました。皆さまにとって、新たな年も良き一年でありますよう、祈っています。今回は、とりとめのないことを思いつくままお話します。 ポッドキャスト
  • 2020/11/01

    彼女は香港からの"留学生" -Ⅱ- 11月号:いま上海で暮らしていると、新型コロナ感染は別世界のことのように思われます。ほんの少し前までは、確かに存在し、私たちを激しく動揺させていたのに。先日授業で「お勧めの**」というテーマで作文を書いてもらいました。その中に、当時武漢に帰省していた学生の作品がありました。彼は文中にこう書いています。「もう家族も、自分も、親戚も、みな死ぬんだろうと諦めていた」コロナは確かに存在していました。そして、多くの人が感染により命を落としました。こちらでは、経済のことばかりが話題になっています。でも、亡くなった人々やその遺族のことはあまり大きく取り上げられることはないようです。私たちは古来、死を大切に扱ってきました。そこにはさまざまな理由があったでしょう。非科学的な理由もあったと思います。でも。死をないがしろにして、成し遂げる経済発展、国の発展って、何なのでしょう。違和感はますます膨らんでいきます。今回は、香港からの"留学生"へのインタビューの後半の内容をお送りします。 ポッドキャスト
  • 2020/10/01

    彼女は香港からの"留学生" 10月号:新学期は新しい出会いの時期です。楽しくもありますが、たくさんの学生の名前を覚えるのも大変です。しかも一クラスに同姓の学生が3人、4人ということもあります。つまり、フルネームで覚えなくてはならないわけです。脳細胞が残り少ない身にとってはちょっとした試練の時でもあります。今回はそのような新たな出会いで知り合った学生へのインタビューです。彼女は香港からの"留学生"。以前から香港や台湾からの学生には出会っていましたが、当時は世界情勢がいまのような緊迫したものではなかったこともあり、特に個人的に話すこともありませんでした。でも。今回はやはり聞いてみたくなりました。インタビューの内容は複数回に分けてお送りします。今回はその1。香港の中高教育とこちらでの学生生活の一部について話してもらいました。 ポッドキャスト
  • 2020/09/01

    「食べ物浪費防止運動」への違和感と「ミサイルの行方」 09月号:じわりじわりと真綿で首を絞められる感覚。表現としてはよく見聞きしてきましたが、実際のところ実感としてはあまりわかってはいませんでした。いま、それを体感しています。でも、まわりの多くの人がこの感覚を感じていないようです。あるいは感じても感じていないふりをしているだけなのかもしれません。あるいは感じていないふりをしているうちに、感じなくなるとでも考えているのかもしれません。「美味しいもの食べられるでしょ」「いま十分に幸せだと思うよ」「特に不自由ないもの」そう言われてしまえば、こちらとしても返す言葉はありません。(言いたいことが言えなくても、幸せなんだね? おかしいことをおかしいと言えなくても、幸せなんだね?)他者の幸せ感を批判し、無用な波風を立てる必要もない、と怖気てしまいます。批判を避けているのは自分も同じだ、と思います。でも、いま必要なのは的を得た批判を口にすることと、そうした批判をしっかりと受け止める勇気ではないか。いま日本も中国も同じ状況にあるように思えます。今回の話題は「食べ物浪費防止運動」への違和感と「ミサイルの行方」です。 ポッドキャスト
  • 2020/08/01

    中国の離婚についてのお話し 08月号:子どものころ、父親がひどい呑ん兵衛だったことで、家では何度も"離婚"という言葉を耳にした。中学生になると、母は踏むと音をたてずに畳が沈み込むような黴臭い長屋に部屋を借り、姉と私を掃除に行かせた。湿った畳を拭き終えた後の姉のため息は一生忘れないと思う。でも結局はいつもの通り、両親は離婚しなかった。あの掃除以来、"離婚"という言葉は私の心にいつも黴臭く湿った畳を思い起こさせる。今回は中国の離婚についてのお話しです。日本の離婚率は1.7%、アメリカは2.5%。では中国は?離婚率の数字をどのように捉えるか。皆さんへの宿題です。 ポッドキャスト
  • 2020/07/01

    上海の家政婦さんについて 07月号:以前、上海から日本の実家に戻った時、我が家に来てもらっている家政婦さんの話をしました。それをそばで聞いていた姉は、「ええっ!お手伝いさんって、あなた、すっごい(お金持ちだ)わね」と一言。確かに、日本的な感覚からすれば、〈お手伝いさんを雇う=お金持ち〉という図式がまず頭に浮かぶのも無理はありません。でも、上海では家政婦さんを雇うのは特に珍しいことではありません。ということで、今回は上海の家政婦さんについてちょっとご紹介したいと思います。 ポッドキャスト
  • 2020/06/01

    高齢社会に向かっている中国の医療や介護に関して 06月号:中国は日本の後を追うようにして、高齢社会に向かっています。公園や道端などで踊ったり、集まっておしゃべりしている上海のお年寄りたちを見ていると、めちゃめちゃ元気で楽しそうです。日本のお年寄りたちとの違いを強く感じます。でも、医療や介護に関しては、日本と似ているようです。行き場のないお年寄りが病院を転々としている。その現実を、最近の義母の入院を通じて垣間見ました。今回はそうして聞きかじったお話をご紹介したいと思います。 ポッドキャスト
  • 2020/05/01

    50過ぎの手習いとその質について 05月号:こちらでは5月の連休に、国民に財布の紐をゆるめてもらおうと、4月の末から連日のように、消費を煽る宣伝やニュースが放送され続けています。何千人もの犠牲者を出したばかりで、浮かれた調子になれるほうがどうかと思うのですが、やはり国が期待するほど消費は伸びていないようです。あまりの経済至上もいかがなものなのでしょうか。でもそういうと、「経済が成長しなければ、みんなが豊かになれない」そんな声が聞こえてきそうです。でも、この声、どこかで聞いたことがあるような......。経済が成長しなくても豊かであることは可能、と私は妄信します。お金がなくて多少不便であったころ、私たちは今とは違う幸せを感じることができていた。違いますか?今回は50過ぎの手習いとその質についてです。 ポッドキャスト
  • 2020/04/01

    神は細部に宿る 04月号:オンライン授業を始めて1か月が過ぎようとしています。やってみて、その便利さにすこしだけ感心しています。可能性は相当大きなものがあるんだろうなあと思います。 同僚の先生は、日本へ帰国後、こちらに戻れなくなり、いまも日本からオンライン授業をされています。学生の評判も良いそうです。私はといえば、なんとか落伍しないようにと必死です。一方、子どもの自宅でのオンライン授業の様子を見ていると、先生が可哀そうになったりもします。この状態は、おそらく4月いっぱいは続くだろうというのが、大方の見方です。もう少し、がんばろう。日本文化の特徴を説明する時に私がよく使うのが「神は細部に宿る」という言葉です。新型肺炎をめぐる中国国内の状況を見ていて思うのは、この至言は日本文化の特徴の説明のみに限らないということです。今回はそんなことを考えながら、いくつかの話題を拾ってみました。 ポッドキャスト
  • 2020/03/01

    見聞きした身の回りのこと そこから考えたことについて 03月号:新型肺炎コロナウイルス(COVID-19)による新規感染患者数の増加割合が鈍くなり、国家衛生健康委員会専門家チームのトップである鐘南山医師は2月末、適切に対応できれば、4月末には感染を抑制できると発表しました。鐘医師は今回の COVID-19 感染問題への適切で勇気ある対応から、国民に英雄視され大きな信頼を得ている人物です。国のメンツもかかっている問題だけに、鐘医師の言葉にはそれなりの根拠があるものと思われます。彼の言葉が実現することを祈ります。今回は前回に引き続き、ほぼ家にこもったまま1か月以上を送っている私が見聞きした身の回りのこと、そこから考えたことについてお話ししたいと思います。 ポッドキャスト
  • 2020/02/01

    新型肺炎コロナウイルス感染拡大下の上海にて 02月号:2019年末、中国の湖北省武漢市を発生地とする新型肺炎コロナウイルスによる感染が広がり始めました。武漢市や湖北省の初期動作の遅れや情報公開上の問題、さらには30億人が移動する春節という時期的なもの等々もあり、感染は急速度で中国全土に拡大、さらに海外へも拡散しているのは皆さんご承知の通り。致死率はSARSほどではないものの、その拡散の速度は驚くほど速く、治療薬もないため、人々の不安は高まっています。そのうえ、予防において最も有効とされるマスクが中国では不足しているという事態も私たちの不安感をいやがうえにも高めます。正直、不安は不安です。でも、上海市では危機管理の対策がかなり厳格に実施されています。何よりも上海市の住民の意識が予想以上に高い。こういう時は、自分勝手な行動は控えて、最も情報を持っている政府の言うことを聞くしかないでしょう。いまは一日も早い事態の収束を願うばかりです。今回は、そんな不安な日常で見聞きしたことをお話ししたいと思います。 ポッドキャスト
  • 2020/01/01

    日本語学部通訳クラスのふたり 日本や日本語との付き合い方も 01月号:私の所属する大学の日本語学部には、通訳クラスあるいはハイクラスと呼ばれるコースが設置されています。日本語学習歴が長い学生を対象に、通訳者養成ためのカリキュラムが組まれたクラスです。他の言語・文学クラス、日英両言語クラス、国際貿易・金融クラスなどのコースとは異なり、通訳クラスは学生数が多くても10人程度と少数精鋭です。今回はその通訳クラスの2人にお話を聞きました。彼女たちの経歴も、日本や日本語との付き合い方もとても興味深かったです。私自身のステレオタイプな見方に、「それ違うよ」と言ってもらえたようで、視野が広がりました。いつものことですが、学生には多くのことを教えられます。昨年の7月から始まった車到山前必有路。いろいろな方々に助けられ、無事に新しい年を迎えられました。お聞きくださっている方々にも心よりお礼申し上げます。2020年もどうぞよろしくお願いいたします。 ポッドキャスト
  • 2019/12/01

    【光陰矢の如し】出演者の方々の近況と私にまつわるお話しも少しだけ 12月号:光陰矢の如し。しかも年をとればとるほど矢の飛翔速度はいや増しに増します。7月の開局から、気が付けばすでに半年の月日が流れ去っていました。この間、8人の方々にご出演いただき、いろいろ貴重なお話を伺いました。今回は、過ぎ去った時間を手繰り寄せ、現在とのつながりを確認しながら、出演者の方々の近況 をご紹介し、さらに 私にまつわるお話しも少しだけ ご紹介させていただきたいと思います。楽しんでいただければ嬉しいです。 ポッドキャスト
  • 2019/11/01

    馬には乗ってみよ、人には添うてみよ 11月号:「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ」私の好きな表現です。辞書で意味を調べたことはなく、なんとなく語呂が気に入って自分流の理解で使ってきました。私の勝手な解釈では「人は印象とは違うもの。じっくり付き合ってみないと、その人のことはわからない」という意味です。今回のインタビュイーは、日本語がとびきり上手な大学4年生の崔さんです。2年前、彼女のクラスの授業を受け持ったのが知り合ったきっかけです。インタビューを終えてふと頭をよぎったのは、冒頭のあの言葉でした。人の印象がいかにいい加減か、頼りにならないかを思いました。彼女は言います。「他者と交流することで初めて、自分が偏見を持っていることがわかる」なるほど、至言です。いやはや、どちらが教師で、どちらが学生か ......。それにしても、たくさんの気づきをもらえたインタビューとなりました。 ポッドキャスト
  • 2019/10/01

    ライターが見た中国・上海の2年半 10月号:質と量。中国あるいは中国人を真に知るためには、おそらく質的に少数を深く、量的にできるだけ多くを分析する必要があるでしょう。でも、どれほど長く上海に住んでいても、知り合いになって話ができる人の数はたかが知れています。もちろん、地域の活動に参加したり積極的に地元に溶け込もうとすれば、それなりに交流機会は増えるでしょう。とはいえ、それとて地域が限定されてしまうなど、さまざまな社会階層にわたる人々と出会うというのはなかなかできないことです。仕事を持ち、子育てや家事を担っていれば、なおさらです。ところが、人に会うのが仕事ならば話は別です。そこで今回は、2017年4月の来? (※さんずい に 戸) 以来2年半の間に取材を含めて900人の人に出会ったというライターのハルさんに出演いただき、中国(人)について知り得たこと、考えたことを、ご自身の生き方への影響についても含めて語っていただきました。 ポッドキャスト
  • 2019/09/01

    作文から見た中国の大学生の力と意識 09月号:自分の思いを文章で表現するってとても難しい。母(国)語でさえ意のままにならないのに、ましてや外国語で思いを伝えるなんて。でも私は日々、そうした難しい作業を見事にやってのける学生たちを目の当たりにしています。もちろん、その内容もすばらしい!いまの中国の大学生達はどんなことを考えているのか、どんな価値観を持っているのか――第3回目は、そうしたことについてご紹介したいと思います。みなさんの中国人理解に役立つとしたらとても嬉しいです。 ポッドキャスト
  • 2019/08/01

    16年来の老朋友と上海での生活について語る 08月号:初体験で緊張してしまったのでしょうか。自身が誰であるかについて全く説明しないまま、第1回目の対談をリスナーの皆さんにお聞かせしてしまいました。聞き手や読み手など相手の立場に立って考えることの重要性を日ごろから口を酸っぱくして話している本人が、そのことを忘れてしまっていました。それに気付かせてくれたのは、今回のゲストである実光順子さんでした。上海で知り合って16年。稀少な「老朋友」です。今回は、その「老朋友」と上海での生活について語り合い ました。 ゲスト >> ●実光順子:月刊CAMNET電子版「さねみつじゅんこ の日本人妻の歯ぎしり」著者(連載) http://camnet.jp/camnet/ ポッドキャスト
  • 2019/07/01

    祝!上海松江局開局 大学女子ソフトボール部5人 07月号:上海にある大学の女子ソフトボール部メンバー に、彼女たちの熱い思いを語ってもらいました。中国の学生は幼稚園のころから塾に通ったりと、家族ぐるみで勉強漬けの日々を送っています。そうして厳しい競争を勝ち抜いた彼女たちが大学入学後に選んだのはソフトボール。ちょっと不思議な気がしました。しかも、彼女たちは高校まで体育の授業以外にほとんどスポーツに触れていないのです。でも、引退を間近に控えた彼女たちが語るソフトボールへの思いはとても素敵なものでした。ゲスト >> ●大学女子ソフトボール部5人 ポッドキャスト


    (※編集部注:番組タイトル「車到山前必有路」とは)

    車到山前必有路 chē dào shān qián bì yǒu lù (チョオ ダオ シャン チエン ビー ヨウ ルー) 中国の諺。馬車などの「車が山に到着しても、必ず進む道はある」。たとえ困難が有っても、一定の時に至れば、解決の方法が必ず有るものだ、という意味。「進めば必ず道は開く」「成せば成る」「案ずるより生むが易し」と同じような言葉か。